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帰り着いたら寝転んで
終わりなんだよ
さらば今日の日よ
満足してるぜ
冒頭のこのフレーズが気に入っている。
私は２０代、大阪、東京でシステムエンジニアをしていた。３０代、離島でスイーツを焼いて売り歩いていた。今、４０代、ニュージーランドのキッチンで働いている。
いつの時代にも、場所は変わっても、仕事に追い回されて、世間をもがきまわっていて、ふと自然とこのフレーズが頭の中を流れ出し、口ずさんでいる。
くたくたに働き疲れて、家に帰り、ぶっ倒れる。この後、何か趣味を楽しむ、くつろぐという余裕などあるはずもない。もうくたくただ。寝るだけだ。毎日、毎日、この繰り返しだ。あっという間に終わってしまう。
「さらば、今日の日よ」「満足してるぜ」というのは口だけだ。満足しているはずなどない。今日も何もできなかった。今日も何も変わらなかった。昨日と同じだ。「満足してるぜ」と言うしかない。吹っ切れ。
平和なんだよ 近頃
いつも通りさ
明日も明後日も
満足してるぜ
平和でなにも起こらない日々。明日も明後日もきっと今日と同じ。もうついでに明日と明後日の分まで今から言っておく。「満足してるぜ」と。（反語）
ぶちのめせ 世間の渦
したたかに笑いとばそう
涙ならひとり流そう
うれしけりゃとんでゆけよ
世の中は気に入らないことばかりで、
ぶちのめしたくなるが、思い通りにはいかない
そんなときは見栄を張って笑い飛ばすしかない
それでもくやしくて泣きたいなら隠れてひとり泣こう
でも、そんな時、うれしいことがあったなら
格好つけずに、照れずに、
彼女のところに飛んでゆけばいい
思い通りさ すべてが
これでおしまい
さらば今日の日よ
満足してるぜ
何も思い通りにいかない毎日
これで今日も終わっていく
さらば今日の日よ、満足してるぜ
（満足してるわけないだろ？反語）
散らかった部屋の中に
お前からのメッセージ
しなやかに愛をかたろう
うれしけりゃとんでゆけよ
帰り着き、寝転んだやもめ部屋のその片隅の
電話の留守電にお前からのメッセージが１件
「今日、会える？」
お前に会いたい
お前としゃべりたい
こんなときは照れずに、格好つけずに
気持ちのままに行け
うれしいんだろ？
彼女のところにとんでゆけばいい
ぶちのめせ 世間の渦
したたかに笑い飛ばそう
涙ならひとり流せ
うれしけりゃとんでゆけよ
（繰り返し）
ため息の向こうには何かがある
転がっているのさ
そこら中に
そんなものさ
世の中思い通りにならない、
うまくいかないことばかりだが
そこを越えた向こう側に
何か喜びやうれしいことが待っている
っていうことは
よくあることなのさ
だから、今日も明日も明後日も俺は行く
※ 引用文はすべて、「うれしけりゃとんでゆけよ」作詞・作曲 宮本浩次
